ビジネスシーンでスーツを着る機会も増え、オーダーのご相談が増えてきました。
電車内や街中でもスーツ姿が目立つようになりましたが、テーラーとしては嬉しい限りです。
さて、普段はジャケパンが多い私(梅澤)ですが、久々にスーツが着たくなり1着オーダーすることに。
毎度のようにあーでもない、こーでもないと一人で考えていましたが前々から目をつけていたソラーロ生地にチャレンジです。
SOLARO(ソラーロ)やサンクロスと呼ばれ玉虫色に輝く生地。
経糸と緯糸に別色の糸を使うことで表と裏が全く異なる色となり、内側から異なる色が浮き上がって見えるような独特な雰囲気が特徴です。
もともとは英国の兵士が亜熱帯の植民地で紫外線から肌を守るために開発された服地で、表面に色が現れる経糸(たていと)に紫外線を反射する明るい色、裏面に色が現れる緯糸に肌を守るための暗い色を使ったものが発祥と言われています。サンクロスと呼ばれる理由もここから。そんな歴史的な背景も男心をくすぐります。
実は「ソラーロ」はイギリスM.Howgate社の登録商標なんですが、「ソラーロ」の呼び方が一般的に定着しています。
イギリス・イタリア・日本など様々なブランドから同様の生地が展開されており、肉厚でハリコシのあるもの、細番手やシルク混など柔らかく艶やかなものまで好みの生地感から選べます。
これぞ元祖ソラーロ。カーキと暗い赤の組み合わせ。
最近ではカラーバリエーションも豊富なので、ビジネススーツにも取り入れやすいですよ。
絶対的な涼しさでは最近の清涼生地に劣る部分もあるかもしれませんが、こういった背景のある生地を夏に着るのも面白いのではないでしょうか。
お店にソラーロ生地の仕上がりサンプルもあるので、ご興味ある方はお気軽にご来店ください。
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